【報告】医療コンフリクトマネジメント研修会(高知市)報告

高知では桜が満開ぽかぽか陽気…花見日和の平成25年3月23日~24日に基礎編を受講しました。

笑いあり和やかな講義のなかで緊張もほぐれ、「医療コンフリクト」という重いテーマにもかかわらず、前向きな気持ちで取り組むことができました。

講義で習った理論はもりだくさんで、すべて理解できたとは言えませんが、「コンフリクト」が発生する過程を構造的に理解できたことは大きな収穫でした。「認知フレーム」や「ナラティヴ」という概念は、その時は“分かったような、分からないような…”という曖昧な感覚でした。受講後、いつものように患者様のお話を聴くなかで、“なるほどこれか!”とこれまでは気がつかず通り過ぎていた過程に着目できるようになりました。

また、ロールプレイでメディエーター役をした際、講師から「医療者側の傾聴ができていない」とご指摘をいただいたことも、ありがたい経験となりました。双方の傾聴に集中し、中立の姿勢で…と心掛けて取組み、“これってできたのかな?こんなんでいいのかな?”と思っていたところをご指摘いただき、無意識のうちに“誘導的”になっていたことに気付くことができました。これは、ロールプレイの評価にとどまらず、私自身の日々の面接においても貴重な気付きとなりました。

2日間の講義を受けて、「勝つか負けるか」ではない「WIN WIN」の発想が少し身に付いたことを感じます。「一方が勝てば、他方は負け」という閉塞的な考えのために、これまで多くの労力を費やしてきました。これからはそれを「傾聴」に向けていけたらと思います。

最後になりましたが、講師の先生方をはじめ関係者のみなさま、受講生のみなさま、本当にありがとうございました。

同仁病院 医療相談室 横川 貴恵