【報告】みかん講演/須崎くろしお病院(高知県)

去る11月22日(木)に愛媛県医師会日本医療メディエーター協会四国支部「チームみかん」さんに「医療メディエーションとは~メディエーションマインドの姿勢で対応することの重要性~」と題してご講演をお願いしました。これは、当院の医療安全全体セミナーとして開催したもので、倫理委員会とCS向上委員会とのコラボでした。申し込みが160名程あった為、会議室には入りきれず、ライブで室外でも視聴できるよう手配して頂きました。初の試みでしたが、同時に学べて大成功でした。

まず、渡邊先生より、医療メディエーションについての講義がありました。物の見方、見え方の違い、認知フレームの違い、ちょっとしたボタンの掛け違いからが生じるコンフリクト、医療事故と医療紛争の違い、クレームの意義、等基礎理論で理解を深め、医療メディエーションについて学びました。

入門編の内容ではありますが、内容は濃いので私も改めて勉強になりました。

医療安全の研修は全体研修なので、全職種が参加します。医師・看護師・リハビリスタッフ・検査技師・薬剤師・MSWには理解ができることと思いますが、一般事務職やケアワーカーにはあまり現実感がなく、分かりにくかったかもしれません。

それでも、アンケートの記述を見ると、日々の業務の中で明日からでも生かせると認識している意見があり頼もしく感じました。特に配役間違いのDVDは、身に染みた方もいたようで、わが身を振り返る機会になったことと思います。ロールプレイに関しては、「皆さん芝居(?!)が上手やね~、さすがやね~」と私に声をかけてくれた参加者もおりました。

反面、あまり役に立たないと感じている看護職の意見もありました。理解の差?意欲の差?それとも・・・?メディエーターとしては、その方のナラティブに興味がわきます。

スキルを身に着けるだけの問題ではありませんが、普段から争いの種をまかないような対応が第一で、それを理解してもらえただけでも、この研修の意義がありました。

メディエーターに興味を持ち、メディエーションの研修を受けたいと希望する意見もありましたので、もっともっと仲間を増やして当院のケアの質向上に繋げていきたいと思います。

愛媛県医師会「チームみかん」の皆様、本当に有難うございました。

須崎くろしお病院 認定医療メディエーター  塩見 千代子