設立趣意書

日本医療メディエーター協会 四国支部
設立趣意書

近年の患者の権利意識の向上とともに従来型の権威主義的医師モデルは衰退し、医療者と患者が対等な立場で協働して治療に取り組む姿勢が求められています。その一方で医療訴訟は増加の一途をたどり、現場の第一線で働く医療者は不安と混乱のなかで防御的姿勢にならざるを得ない環境に置かれています。そのことは患者にとっても不幸なことであり、真相を知りたい、悲しみから回復したいという思いが置き去りにされたまま法的手段でもってしか医療者と対話できない状況は惨たるものであります。 

そのような中、医療の苦情や事故後の初期対応の際に、メディエーションモデルを援用して患者側と医療者側の橋渡しをする役割である医療メディエーター(医療対話促進者)が注目を浴びるようになりました。医療メディエーターは中立的立場として医療者と患者さんの間に立ち、対話の促進と信頼関係の再構築を支援します。この医療メディエーターの普及、教育並びに実践の進歩発展に寄与することを目的として、日本メディエーター協会が、高久史麿自治医科大学学長を理事長として平成20年3月に設立されました。

四国地区においても医師会を中心にして医療メディエーターの養成が進んでいます。これを継続的に四国地区の医療現場に定着させることを大きな目標として、四国支部を設立します。

事業内容

  1. 院内医療メディエーターの教育・研鑽・意見交換
  2. 医療メディエーションに関する研究推進
  3. 一般市民・患者および家族への医療メディエーション普及・啓発活動
  4. その他、当支部の目的を達成するために必要な事業

平成21年6月28日

※設立当初は日本語名称が定まっていませんでしたが、平成21年9月に「医療対話仲介者」と定められました。