【報告】西条市立周桑病院・医療メディエーション研修会

 平成23年10月27日に西条市市民会館にて西条市立周桑病院の第2回医療安全研修会を開催いたしました。今回は医療メディエーター協会四国支部代表の今川俊一郎先生とチームみかんの皆さんに「医療メディエーションの基本と実践」と題して出張研修をお願いしました。今回のチームみかんは愛媛県医師会常任理事今川先生、松山市民病院外科部長渡邊良平先生、鷹の子病院事務長徳永盛保様、西条中央病院看護部長安藤キクエ様、県医師会事務局出来義高様という講師陣でありました。

 当日は周桑病院の職員だけではなく周桑地区の病院関係者にも御参加頂き、会場は106名の参加者で熱気にあふれていました。今回の参加者は殆どがメディエーションを全く知らないといっても過言ではなく、皆が興味津津といった表情で講演に臨んでおりました。

 まず最初に今川先生の御挨拶から始まりました。その内容は萩原朔太郎の日記を紹介しての導入でありました。続いて渡邊先生がスライドを使用してメディエーションの講義を担当されました。メディエーションの理論とスキル、認知フレームやIPI分析、チームみかんの活動まで詳しくお話しいただきました。そしてDVDを用いたIPI分析の紹介に移り、配薬間違いとカルテ間違いの2つのケースのIPI分析を学びました。最後にチームみかんの皆さんによるロールプレイを見せていただきました。内容は脳梗塞とアスピリンに関するトラブル事例で安藤師長さんがメディエーターとなり具体的にメディエーション活動をどのように行っているのかをお示しいただきました。

 恐らく最後のロールプレイでメディエーションの理解を深めることができたのではないかと思われました。最後の越智副院長の挨拶では病院だけではなく家庭内でも明日から使えるとの言葉がありました。また職員一同からも明日からすぐにでも応用できそうな気がするとの言葉が聞こえてきました。

 院長としては全員がメディエーターになることは無理でも全員がメディエーションマインドを持てば無用のトラブルは激減するものと確信いたしました。今後は色々な場面でメディエーターとしての第三者の自分を意識しつつ医療を続けていきたいとも思います。

 追記として会の終了後にチームみかんの皆さんと会食させていただきました。場所は小松駅前の「まるぶん」、松山の支店はイタリアンの店として有名だと思いますがその本店であります。昔は駅前食堂であった店を息子さんの代でイタリアンの店に変身させて成功しておりますが店の中の雰囲気は駅前食堂をとどめたレトロな店内です。ビールを飲みつつ歓談させていただきメディエーション活動の裏話なども聞かせていただきました。チームみかんの皆さま、遅くまでお付き合いくださいましてありがとうございました。

西条市立周桑病院 院長 雁木淳一 記