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睡眠時無呼吸症

   いびきはなかなか自分では気がつかない症状です。家族や友人から指摘されても、あまり自覚症状がなければついついそのまま放置してしまいがちです。いびきは、回数が少なく一時的なものであればあまり治療の対象にはなりませんが、不眠を伴ったり、いびきの程度がひどいようであれば、原因に応じた適切な治療を行うことが必要になります。またいびきの重症例の中には、睡眠時の呼吸停止や低呼吸を来す睡眠時無呼吸症を併発しているものもあり、注意が必要です。

   通常のいびきは規則正しいリズムで聞かれますが、睡眠時無呼吸症のいびきは不規則なリズムで、しばらくの無音状態が続いた後に著しく大きな音を発することが多くみられます。無呼吸による睡眠中の低酸素血症のために、睡眠の質は著しく低下し、このため長時間睡眠をとっても起床時の頭痛や体のだるさ、日中の眠気、疲労感が出現するようになります。中には重大な自動車事故を招いてしまうケースもあります。また無呼吸症を放置すると将来的に高血圧、狭心症、脳梗塞などの合併率が高まるという報告もあります。

   睡眠時無呼吸症は閉塞性、中枢性、混合性と大きく3つに分類されますが、そのほとんどが閉塞性と言われています。閉塞性睡眠時無呼吸症の原因疾患には、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(ちくのう症)、アデノイド肥大、扁桃腺肥大、肥満、小顎などが挙げられます。

   睡眠時無呼吸症の診断には睡眠中の検査が必要です。まず最初に行うのが簡易睡眠ポリグラフィー検査です。機械を自宅に持ち帰って行う簡便な検査で、入院をすることなく睡眠時無呼吸の有無を診断することができます。結果によってはその後の入院検査が必要な場合もあります。これらの検査で1時間あたりの無呼吸回数が多い場合や、睡眠中の低酸素血症が著しい場合は積極的な治療が必要となります。

   閉塞性睡眠時無呼吸症の治療は鼻腔通気改善手術、アデノイド切除術、口蓋扁桃摘出術、口蓋垂切除術などを組み合わせた外科的治療のほかに、肥満の方のダイエット療法や小顎の方へのマウスピース装着治療などがあります。最近多く行われている治療は持続陽圧呼吸療法で、第一選択治療として導入される場合が多くみられます。これは機械装着によって鼻腔から空気を送り込んで閉塞した上気道を押し広げるという在宅治療です。月に一度の通院治療が必要となりますが、装着時から睡眠時無呼吸の症状改善が期待できます。いびき、睡眠時無呼吸の治療はその方の原因疾患によってさまざまであります。気になる方は一度近くの専門医を受診してみてはいかがでしょうか。

(小林耳鼻咽喉科クリニック  小林  丈二)

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