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愛媛県産婦人科医会

産婦人科の疾患への対処法や妊娠時の注意事項など女性に必要な医療情報を提供します

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今,改めて(性)教育を考える

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性教育評論家 久保田 健二

 間もなく20世紀も終わりに近づいています。私は1933年生まれで67才ですから,この世紀の7割を生きてきたことになります。この間,生まれる前年の日中戦争勃発から始まって二二六事件,第二次世界大戦,原子爆弾,敗戦,朝鮮戦争,その間軍国主義から民主主義への大変革,教育改革等々色々の出来事に直面した,まさに前世紀の遺物でもあります。少々のことには動じないつもりでした。
 私が性教育問題に入り込んだのは若い世代の性衝動やSTDの蔓延が家庭や学校での性教育の不在にあると考えたことからで,年号が平成に変わったばかりの頃でした。当時,性教育と称せるようなものはほとんど皆無で,まれにあってもいわゆる性教育=セックス教育の域を出ないものでした。このような状況のもとに芽生えた新しい捉え方の性教育=セクシャリティー教育は幸か不幸かエイズ問題の出現を追い風にしてどうにか出航できそうなところまで成長し,後は大海での嵐を切り抜けるテクニックの獲得に務めれば良いところまで漕ぎ着けることが出来たと考えていたのは私ばかりではないと思います。ところが最近になって”世紀末の様相”という言葉に合わせたかのように種々の思わしくない問題が持ち上がってきました。
 私が十数年前に”若者に性教育が必要”と感じた時代とは全く異なってしまったのです。そしてそのような人達に限りなく憎しみを伴った不快感を持っていることに気がつくのです。そして同時に,そのような人間を作り出したのは我々大人達の責任ではないのかとも。何がこのような若者や大人を作りだしたのでしょう。振り返って見つめ直し,今後の(性)教育に反映させることは極めて大切な事と思われます。