主流煙と副流煙 喫煙者の吸う煙を「主流煙」といい、火のついたタバコの先からでる煙を「副流煙」といいます。主流煙にはかなりの有害物質が含まれていることはもちろんですが、副流煙は燃焼温度が低くフィルターを通過しないため、有毒物質が主流煙の何倍も濃度で含まれていることがわかっています(表)。 主流煙より副流煙のほうがもっと危険なのです。
(米国健康教育福祉省ほか) 受動喫煙 室内の空気を汚染するタバコの煙は、主流煙と副流煙とが混ざり、環境タバコ煙と呼びます。たばこを吸わない人も同じ空間にいれば環境タバコ煙を吸います。これを受動喫煙(間接喫煙)といいます。大人はタバコを吸う人に近づかないこともできますが、赤ちゃんや子供は逃げることはできません。もしあなたがタバコを吸うなら、同じ部屋にいる子供は無理やりタバコを吸わされているのと同じことになります。ですから、子供のいる部屋では決してタバコを吸わないようにしましょう。もしあなたや他の家族がタバコを吸うなら、その煙があなたの子供の健康を危険にさらすことになってしまうのです。 受動喫煙はどんな病気を増やすか? 受動喫煙がない場合と比較して何倍増えるか 受動喫煙で発症することが確実な疾患 (成人の病気) 受動喫煙による可能性がある疾患 (成人の病気) 脳梗塞・くも膜下出血:1.82倍 乳幼児突然死症候群は、今まで健康だった赤ちゃんが突然死亡する病気で、原因は不明ですが、三つの危険因子が明らかになりした。うつぶせ寝、人工栄養、そして親の喫煙です。この中でも最近は喫煙の影響が最も大きいことがわかってきました。赤ちゃんは、寝ているとき、無呼吸が見られることがあります。ある時間以上呼吸をしないと死んでしまうので、もちろん回復するのですが、受動喫煙の状況下では、この無呼吸からの回復が見られなくなることがあるという報告が最近でています。両親が喫煙をやめるだけで、かなりの赤ちゃんが乳幼児突然死症候群にならずに助かると考えられます。 受動喫煙で子供の知能指数も低下する 家庭で親のタバコの煙を子供が吸わされる場合、子供の体内にも鉛が蓄積することがわかりました。鉛は脳に蓄積しやすいため、血中鉛濃度が高いほど知能指数が下がり、身体の発育も悪くなることがわかっています。 夫の喫煙により増加する妻の肺がんの危険性(非喫煙者を1とした)
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