タバコで肺は真っ黒に

左の写真は、タバコを吸わない人の肺(左)とタバコを吸う人の肺(右)を比べたものです。

ちょっとショッキングかもしれませんが、目をそらさずによく見てください。タバコを吸わない人の肺(左)は健康的なピンク色ですが、タバコを吸う人の肺(右)はタールで真っ黒になり、肺がんができています。一度汚れた肺は、ほとんどもとに戻ることはありません。喫煙量が増えれば増えるほど、肺はピンク色から灰色へ、そして真っ黒に汚くなっていきます。タバコをやめるなら、一日でも早いほうがいいのです。

 

 

タバコの煙は死の煙

あなたがもしタバコをひと吸いすると、4000以上の化学物質を吸入することになります。これらの化学物質のうち400は毒性があり、そして40はがんの原因物質として知られています。

 

たばこの煙に含まれる有害物質には以下のようなものがあります。

ニコチン・・・有毒物質

ナフチルアミン・・・膀胱発がん物質

カドミウム・・・発がん物質・肺気腫の原因物質

ベンツピレン・・・発がん物質

一酸化炭素・・・有毒ガス

ニ卜ロソアミン・・・強力な発がん物質

ちつ素酸化物(NOX)・・・毒物

アンモニア・・・粘膜刺激・毒性

ホルムアルデヒド・・・粘膜刺激・せん毛障害・咳反射

砒素・・・毒物

ダイオキシン・・・毒物・発がん物質

 

例えばタバコに含まれているニコチンは、非常に毒性が強い物質です。純粋なニコチン数滴をもし一度に摂取してしまったら、普通の人間は死んでしまいます。喫煙者はニコチンを少しずつ摂取しているので、体がニコチンを分解して取り除く時間があるため、すぐには死なないのです。

ニコチンの他にも、一酸化炭素、ダイオキシンなど上記のような多くの有毒物質が含まれています。これらの有毒物質を長期間吸いつづけるとどういうことになるでしょうか?

     1日20本タバコを吸う人と、全く吸わない人との平均寿命の差は?

                          ・・・約7.5年

     1年間にタバコ関連の病気で死亡する人の数は?   ・・・約10万人

     すべてのがんのうちタバコが原因なのは?      ・・・約30%

     肺がんのうちタバコが原因なのは?         ・・・約70%

     タバコを1日20本以上吸う人が、 心筋梗塞で死亡するのは?

                ・・・タバコを吸わない人の約3倍


 

タバコは、肺がんをはじめとして、に記したような多くのがんの危険因子です。がんだけではありません。喫煙は、肺の気道の重症疾患である慢性気管支炎や、肺の機能を損なう病気である肺気腫の主な原因になります。また呼吸器の病気の他にも、喫煙者は胃潰瘍・十二指腸潰瘍、糖尿病、心筋梗塞、脳血管疾患などにかかりやすいことが知られています。これらの病気によって寿命が短くなるだけではなく、生きている間も健康な日常生活ができなくなり、病院に通いつづけなければならなくなってしまいます。そうなれば子供の養育責任を果たすことができません。自分自身のためにも子供のためにもタバコを吸うべきではないのです。