【禁煙を続けるために大切なこと】

ニコチンパッチでニコチン依存に対処し禁煙を始めることができても、社会的要因、すなわち友人関係や家族関係の中で、吸わざるを得ないと感じて再び吸ってしまう子どもは少なくありません。

子どもたちは友人関係の中で再喫煙を繰り返すことが多く、また家族の喫煙も禁煙の妨げになることはいうまでもありません。喫煙者の友人、家族が一緒に禁煙してくれれば、禁煙の成功率が高まります。

また周囲は、禁煙している子どもをほめてあげること、うまくいかない時は励ましてあげること、禁煙の効果がでてきたら気付いて教えてあげる事、喫煙の害について一緒に確認するよう支えてあげてください。本人も、禁煙の引き金に近づかないよう注意すること、場合によっては禁煙を励ます立場を経験すること、禁煙のほかにも健康的な習慣をはじめるなどが大切です。

 

【子どもたちの禁煙の意義】

子どもたちが禁煙することの一番重要な意義は、禁煙そのものというより、禁煙を通して自分自身を見つめ自ら行動し成長することです。禁煙は、喫煙者にとって非常に困難なハードルです。これをのり越えることは、非常に賞賛に値することで、子どもたちにとって大きな自信につながります。

周囲の大人は喫煙を悪とだけとらえるのでなく、禁煙をすることで子どもが自分に自信をもち、人生を子どもなりに深く見つめ成長するためのきっかけと考え、励ましてあげて欲しいのです。

もちろん、最初から喫煙しない・・・これがもっとも大事なことです。

 

【子どもたちがタバコを吸い始めないために】

吸い始めないこと、これが子どもたちをタバコから守る一番大事な原則です。そのためには、

1)成人の喫煙率を減少させること、

2)タバコ価格の値上げや警告表示の変更を求めること、

3)自動販売機の設置規制や撤去、

4)対面販売の強化

などが効果的で重要なことです。

未成年で喫煙を始めると成人になってからの禁煙はとても困難です。そして喫煙者の子どもたちもまた、喫煙する親や教師をみて喫煙を始め喫煙習慣が世代を越えて受け継がれていきます。学校での敷地内全面禁煙と禁煙教育は、この流れを断ち切るためにとても大切です。