伝染性紅斑(リンゴ病)と手足口病の登園について

【Q】

リンゴ病と手足口病ですが、いつから保育所や幼稚園に行ってもいいのですか?

【A】

 どちらも、あまり登園を制限する必要はありません。
 リンゴ病は、頬がリンゴのように真っ赤になって手足に網目状の発疹(ほっしん)が出現する感染症です。発疹が強いとかゆみが出たりします。また、直射日光に当たったり、走ったりして体が温まったり、入浴で体が温まったりすいると、発疹がひどくなって見えたり、かゆみが強くなったりします。発疹の出る前に人にうつる時期がすんでしまい、発疹が出た頃は、すでに人にはほとんどうつらなくなっています。ウイルスの詳細が分かっていない頃は、症状で考えて登園を制限していましたが、現在は、発疹が出ているからといって、登園を制限する必要はありません。
 手足口病も感染症ですが、口内炎が出てきていて口の中が痛い時、手足の発疹が出現してきた頃は、口の中からウイルスがたくさん排泄されます。しかし、その後、症状が治まってしまってからも、便の中に1ヶ月ぐらいウイルスは排泄されます。ですから、手足口病は、人にうつさないということを考えて、登園を制限する場合、1ヶ月以上元気な子を登園を制限しなければなりません。また、手足口病にかかっていてウイルスをたくさん排泄して、人に手足口病をうつしているのに症状が無く、手足口病にかかったと思っていない不顕性感染というのもあります。それらの理由で、手足口病のお子さんの登園を制限するのは意味がないとされています。
 どちらの病気も、理由は違いますが、診断をされたからといって登園を制限する必要はありません。しかし、リンゴ病も手足口病も、軽症で発熱等もない場合もあれば、発熱があったり、色々な合併症があったり、症状は人により様々です。必ず、かかりつけの小児科医の指示を受けてください。    

 〜平成19年6月(愛媛新聞「救Q箱」)より〜

平成21年2月28日HP掲載