小学校入学前の予防接種について

【Q】

この四月に小学校に入学する子どもは、麻しんの予防接種を1 歳のときに1度しか受けていません。予防接種の受け方が変更されたようですが、どうすればよいのでしょう。

【A】

 予防接種の制度が一昨年からいろいろと変わり、困惑されている方も 多いと思います。
 麻しんと風しんの予防接種は、今まではそれぞれ1回接種だったものが、2006年6月2日からは、麻しん風しん混合(MR)ワクチンを1歳の時に一回(一期)、年長児(就学前1年間)の時にもう一回(二期)接種することになりました。
 従来の予防接種を受けていても、年長児で2回目の接種を受けることができますので、今回ご相談のケースも、本年度中であれば公費でワクチンを受けることができます。
 2回接種になった理由は、従来の1回接種だけでは十分な免疫ができない人(接種した人全体の2ー5%)に再度接種することで免疫をつけるためと、1回の接種で出来た免疫が年齢とともに低下してくるのを補強するためです。この2回接種により、国内で麻しんが流行する可能性は非常に少なくなり、外国より「日本は麻しんの輸出国」として非難されていたことも解消されます。
 今回の変更後、1歳の時の接種 (1期)は、従来とほぼ同じように行われていますので、高い接種率が維持できています。しかし、就学前1年間の接種(2期)については、今回の変更で初めて行われるようになったこともあり、いまだ期待される接種率には至っていません。この年齢で未接種の子どもさんは、4月になり就学してしまうと公費での接種はできなくなり、有料となりますので、3月31日までに接種を済ますようにしてください。
 また、体調不良や受け忘れなどにより未接種の子どもさんについては、県内の多くの市町では麻しん風しん行政措置予防接種を行っています。麻しん風しん行政措置予防接種については各市町により対象になる方や期間等が多少異なりますので、かかりつけ医または市町担当窓口にご相談下さい。    

 〜平成19年2月(愛媛新聞「救Q箱」)より〜

平成20年10月18日HP掲載