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突発性発疹は、多くの赤ちゃんが生後半年過ぎから一歳のお誕生頃(時に一歳代)にかかる病気で、約三日間の発熱のあと、全身に発疹が出現するものです。赤ちゃんの生まれて初めての発熱がこの病気による場合が多いことも知られています。すべての赤ちゃんがかかる病気と思い込んでいる方も多く、まだこの病気にかかってないということで心配されるお母さんがおられるのも納得できます。
しかし、この病気にかからないお子さんは日本人の場合、全体の約30%にもなるいうことを申し上げれば、まず安心していただけるのではないでしょうか。その理由をお分かりいただくために、少し説明を付け加えます。
突発性発疹の原因は主にヒトヘルペスウイルス6型(HHV6)と呼ばれるウイルスです。日本人成人のほとんど100%がこのウイルスの感染を既に経験済みですが、感染により突発性発疹としての症状を表す子が全体の約70%といわれています。ということで、約30%の子は感染しても症状が無いまま(不顕性感染)なのです。
ヘルペスウイルスの仲間には6型以外にも単純ヘルペス・水痘ウイルス等ありますが、共通の特徴として病気が治ってからも、ウイルスがいつまでも体の中に残るという性質があります。HHV6の場合には感染済みの人の唾液中にこのウイルスが排出されることが分かっており、主にお母さん(時にお父さん)のだ液により赤ちゃんに感染し、突発性発疹の症状を起こします。遅くとも2歳までに発病しない子は、不顕性感染を経験しているものと解釈できます。ということで、お子さんの場合はもう少しすれば突発性発疹にかかられるかもしれませんし、もしこのまま発病しなくても、全く心配は不要というわけです。
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