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おたずねのプール熱の予防法についてお答えする前に、プール熱について簡単に説明いたします。
プール熱は、手足口病、ヘルパンギーナなどの夏風邪と同じように、ウイルス性の風邪の一種で、「咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)」が正式な名前です。
プール熱と呼ばれるように、プールの水を介して流行することがありますが、普通の風邪と同じように、プールに入らなくてもうつることがあります。
原因はアデノウイルスによるもので、潜伏期は五〜七日といわれています。
四〜五日続く高熱、頭痛、食欲不振、全身けん怠に加え、咽頭炎による、のどの痛み、結膜炎による、目の充血、なみだ目、目やに、光がまぶしいなどの症状が見られます。また、嘔吐(おうと)や、下痢をすることもあります。
一般的な予防法としては、インフルエンザやほかの風邪と同じように、流行時には、感染者との密接な接触を避け、手洗いやうがいをすることが大切です。
プールでの感染については、プールの水が十分に消毒されていれば、水の中のウイルスは弱って、なかなかうつることはありません。しかし、プールの水の消毒が十分でない場合や、プールの水からではなく、他の人が使ったタオルなどからうつることもあるので、プールに入る前後に、シャワー、腰洗い、うがい、洗眼などをきちんとおこない、タオルなどの共用を避けるように注意してください。
また、学校保健法では「主要症状が消退した後二日を経過するまで出席停止とする。ただし、病状により伝染のおそれがないと認められたときはこの限りでない」となっています。
疑わしい症状があるときは、かかりつけの先生の診察を受け、その指示に従ってください。
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