男性医師の喫煙率21% 英米の3〜5%に比べ依然高率

 男性医師の04年の喫煙率は21.5%で、4年前より5.6ポイント下がったものの、英米などの3〜5%と比べ依然として高率であることが、日本医師会の調査でわかった。女性医師の喫煙率は5.4%でほぼ横ばい。2月には喫煙による健康被害の防止を目指す世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」が発効する見通しで、日医は医師を含めた全国的な禁煙推進活動を進めることにしている。
 調査は00年に続いて2回目。日医の会員約15万9000人の中から無作為に抽出した4500人を対象に調べた。回収率は85.9%。
 日本たばこ産業(JT)の調査では、成人男性全体の04年の喫煙率は46.9%、女性は13.2%。医師の喫煙率は全体より低いが、他国の男性医師は米国が3〜5%、英国が4〜5%、ニュージーランドが5%などで、日本は4倍程度の高率。日医は未回答の中に多くの喫煙者がいる可能性があり、「実際の喫煙率はもっと高い」と推測している。
 日本人医師の喫煙率を年代別にみると、30歳代が男女とも最も高く、男性28%、女性6.9%。担当診療科別では、男性では呼吸器科と循環器科、小児科などで20%を割り込んだ。肺がんや虚血性心疾患など喫煙との関連が深いとされる疾患を担当する医師は喫煙率が低い。女性では小児科が1.7%で際立って低かった
 喫煙に対する考え方を聞いた質問では、「医師は立場上、喫煙すべきではない」「患者は喫煙すべきではない」との回答が男女とも4年前を上回った。